実数値ラインの読み方 — 激戦区・逆転条件・調整の逆算
この記事の数字は、当サイトのバトルエンジン(素早さ比較ツールと全対戦機能と同一の計算式)で実際に計算した値です。前提(努力ポイントの振り方・性格)はすべて明示しています。
対戦で「相手より先に動けるかどうか」は、ダメージ量そのものと同じくらい勝敗を左右します。この記事では、Championsの実数値がどう計算されているかから、実際によく話題になる素早さの激戦区、そして「スカーフ・おいかぜ・まひで順位がどう入れ替わるか」までを、実数値で確認していきます。
先に動けたポケモンは、そのターンの中で相手より先にダメージを与え、状態異常を入れ、能力を積むことができます。同じ火力・同じ耐久のポケモン同士がぶつかったとき、勝敗を分けるのはほぼ確実に「どちらが先に動いたか」です。特にどちらも一撃で相手を倒せる場面(通称「打ち合い」)では、素早さの1差がそのまま勝敗の1差になります。だからこそ対戦勢は、種族値・努力ポイント・性格・持ち物・状態異常のすべてを使って、この「1差」を計算で埋めにいきます。
Championsの育成システムは、いわゆる「252振り」のシステムとは異なります。1つの能力につき最大32ポイント・6能力の合計で最大66ポイントという上限制です(個体値はどのポケモンも全能力31で固定)。
この式から生まれるのが、対戦勢が使う4本の基準ラインです。
| ライン | 努力ポイント | 性格補正 | 実数値 |
|---|---|---|---|
| 最速 | 32pt | ×1.1 | 169 |
| 準速 | 32pt | ×1.0 | 154 |
| 無振り | 0pt | ×1.0 | 122 |
| 最遅 | 0pt | ×0.9 | 109 |
最速と最遅の差は60実数値。同じ種族値のガブリアス同士でも、育成の組み方だけでこれだけ変わります。相手の型が読めないときは「最速だったら」を前提に動くのが安全な理由がここにあります。
種族値には、多くのポケモンが集まる「激戦区」があります。ここに自分の育成が引っかかると、1ポイントの差が抜ける・抜かれるを分けます。
| ポケモン | 種族値 | 最速 | 準速 | 無振り | 最遅 |
|---|---|---|---|---|---|
| サンダース | 130 | 200 | 182 | 150 | 135 |
| プテラ | 130 | 200 | 182 | 150 | 135 |
| ファイアロー | 126 | 195 | 178 | 146 | 131 |
| マニューラ | 125 | 194 | 177 | 145 | 130 |
サンダースとプテラは最速同士だと実数値200で完全な同速(先手は乱数)になります。ファイアロー(195)・マニューラ(194)はどちらもここに一歩届かず、130族に対しては最速でも後手に回ります。
| ポケモン | 種族値 | 最速 | 準速 | 無振り | 最遅 |
|---|---|---|---|---|---|
| オンバーン | 123 | 192 | 175 | 143 | 128 |
| マスカーニャ | 123 | 192 | 175 | 143 | 128 |
| ゲッコウガ | 122 | 191 | 174 | 142 | 127 |
| ジュカイン | 120 | 189 | 172 | 140 | 126 |
| フーディン | 120 | 189 | 172 | 140 | 126 |
オンバーンとマスカーニャはここでも最速同士なら同速。ゲッコウガはたった実数値1(191)差でその下、ジュカイン・フーディンはさらに実数値2差の189です。この階層では「1ポイントの調整をサボると、丸ごと1段落ちる」ことが起こります。
| ポケモン | 種族値 | 最速 | 準速 | 無振り | 最遅 |
|---|---|---|---|---|---|
| エルフーン | 116 | 184 | 168 | 136 | 122 |
| ガブリアス | 102 | 169 | 154 | 122 | 109 |
| ミミッキュ | 96 | 162 | 148 | 116 | 104 |
| カイリュー | 80 | 145 | 132 | 100 | 90 |
この帯は最速一辺倒ではなく、「無振りガブリアス(122)をどこまで抜くか」「準速カイリュー(132)に届くか」を基準に、他の能力に努力ポイントを回す判断が生まれる帯でもあります。
実数値だけでは覆せない差でも、道具・場の効果・状態異常が絡むと簡単にひっくり返ります。実効すばやさは「ランク補正 → まひ(×0.5) → こだわりスカーフ(×1.5) → おいかぜ(×2)」の順で計算されます。
メタグロス(最速・素早さ種族値70)は、地力ではガブリアス(最速・種族値102)に全く歯が立たない。こだわりスカーフ(×1.5)を持たせると——
メタグロス(最速・スカーフなし)はドラパルト(最速・種族値142)に大差で負けている。おいかぜ(×2)を受けると——
ドラパルト(最速・種族値142)は通常ならガブリアス(無振り・種族値102)に確実に勝つ。ドラパルトがまひ状態になると——
実戦では「このポケモンを抜くには何ポイント積めばいいか」を先に決めて育成することがほとんどです。式を逆から使えば、必要な最低ポイントがすぐ分かります。
準速運用(素早さ32pt・性格無補正)のカイリュー(種族値80・実数値132)を、サーフゴー(種族値84)が上から取るには何ポイント必要か。
無振りのジュカイン(種族値120・実数値140)を、ゲッコウガ(種族値122)が抜くには何ポイント必要か。
最速ガブリアス(種族値102・実数値169)を、ミミッキュ(種族値96)が性格上昇+32pt全振りで抜けるか。
自分が今組んでいるポケモンで同じ計算をしたいときは、素早さ比較ツールで相手の名前を検索すれば、この記事と同じ式で4ラインすべてを一覧できます。
この記事の実数値はすべて、当サイトのバトルエンジン(real_battle_simulator.htmlのcalcRealStat・effectiveSpeed関数)と同じ式をNode.jsで再計算して算出しています。ダメージ計算やターンの処理順についてはバトルの計算と1ターンの流れもあわせてどうぞ。